先日の昼間、家の玄関のブザーがなったので、妻がイヤホン口に出たところ、
よくわからないのであなた出て、と言われて渋々玄関口に出てみたら、若い作業員風の男が立っていました。「近くで工事をしていて、周辺を回っているんですが、オタクの前を通ったらちょっと気になりましてね。オタクのいえの基礎の通気口、ほらここのところ、今どきこの形のものはもう古くて危険ですよ、・・・云々」。これって業界で言うところの「あいさつ営業、ついで営業」と言われる悪徳営業の典型的なパターン。しばらく黙って言わせるに任せていたものの、流石に腹が立ってきて、聞いてやりました。「近くで工事中っていうけど、どこで工事しているの?」作業員いわく「ちょっとこの先のむにゃむにゃむにゃ~」「地元に何十年も住んでるけど、あんたが言うようなところで工事なんてしてないけど」「ああ、もう少し先の方です、むにゃむにゃむにゃ~」。「自慢するわけじゃないけど、同じ業界にいるから、若いあんたより多少は住宅のこと、知っているつもりだけど、どこがどう危ないのかもう少し詳しく話してみてよ」といった途端、言いかけた言葉もそのままに立ち去ってしまいました。
未だにこのような消費者を騙す手口が横行しているとは、なんとも情けないことですが、同じ業界仲間として業界全体の信用を落とすこのような営業行為は、絶対許されるものではありません。一般の業者であれば、施工中は、施工現場周辺の住民の皆さんに工事中の迷惑に対するあいさつで訪問することはあっても、この例のように周辺の家を訪問してなにか欠陥を指摘して、すぐ直したほうが良いなどとお節介をやくようなことはまずしません。このような営業があったら、まず100%「あいさつ営業、ついで営業」のたぐいだと思って間違いないと思います。まだ若いのに、この作業員風の男、おそらく上に言われてこんな騙しの営業を仕込まれているのでしょうが、真面目に手に職をつけて頑張れば人に感謝される仕事ができるのに、ちょっと残念です。